白山(はくさん)


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【DATA】
登った日  2003/8/6(水)-7(木)
お天気   曇りのち雷雨-霧のち晴れ
メンバー   ∀kiko,nori,mai,私
山の高さ  2702.2m
登った高さ 1442.2m
フリー素材:伸びるライン画像

<参考HP> 白山への道
<アプローチ> 「金沢」駅よりレンタカーで1時間30分。バスもあり。
<ルート> 【1日目】 別当出合-(砂防新道)-室堂-千蛇が池周遊-室堂
       【2日目】 室堂-御前峰-御池巡り-室堂-御前峰-室堂-観光新道-別当出合
<温 泉> 白峰温泉「総湯」 入浴料350円


 白山に登って 〜メンバーの感想文〜
from ∀kiko
 以前富士山へ登った時の私は
 本当に無知で何も考えずただ登ってしまったので
 山頂付近で高山病にかかってしまい
 本当に苦しい思いをしました。

 今回は由美子という山のエキスパートがいたので
 登山の知識を曲がりなりにも得ることができ
 呼吸法の大切さも知ったので
 苦しい高山病にはかからずにすみましたが
 反省すべき点が1つあります。

 それは山小屋での夕食時に気持ちが悪くなってしまったことです。
 これは私なりに分析すると、行動食の食べ過ぎだとわかりました。

 登山中の水分補給と行動食はとっても大事なんだと思った私は
 休憩の度にとにかく食べなきゃとひっきりなしに食べ続けてしまった結果
 山小屋での夕食の時はちっともお腹が空いていませんでした。

 しかしここでせっかく作っていただいたご飯を残すわけにはいかないと決心し
 無理矢理口に詰め込んでいたのです。
 もう苦しくてお腹はパンパンです。

 そしてなんとか最後のミートボールを噛まずにお茶で流し込んだとたん
 胃のむかつきと腹痛に襲われたのでした。
 しばらく後下痢で出しきってから痛みは消えましたが
 あぁまたしてもやってしまったかと本当にショックでした。

 しかし、私の脳に今でも鮮やかな「思い出」として残るのは
 群生する高山植物の花畑、木々のかぐわしい香り、
 空に描かれた雲の絵、霧のベールをかぶった幻想的な岩肌たち、
 白山の美しい風景です。

 中でも私の心を強く打ったのは、下山途中
 空に忽然と現れたみごとな虹でした。

 山頂でのご来光はあいにく曇っていて拝むことができませんでしたが
 あの虹はその変わりにこの山に鎮座する菊理(ククリ)姫が
 プレゼントしてくれたのだと私は信じています。

 きっと女神は「もう一度いらっしゃい。」
 そう言ってくれているような気がしました。
 「また登りたい。」
 降りきった時、そう思えた自分が居たからです。
フリー素材:伸びるライン画像
from nori
 山登り初体験で、期待と不安半分半分でした。

 不安はだんだんなくなり(ゆみこさんがいたおかげ)、
 気づけば夢中になって山に登っていました。


 肌で感じた空気と目で見た緑の美しさ、におい・・・
 身体全体で感じとったその感覚は
 私にとって忘れられないものになりました。

 白山という花や緑豊かな山で登山というものを知り、
 そこで”山に登る”というきっかけをつくれたことをとてもうれしく思います。
フリー素材:伸びるライン画像
from mai
私は今回の登山中、「やっぱり登山などやめておけばよかった」と、何度後悔したかわかりません。

高山病による吐き気と頭痛で涙目になっている時は「山から下りたら私はきっと登山嫌いになっているだろうな」と思い、山頂に登った時は「すばらしいけど、私はきっともう二度とここに来たいとは思わないだろうな」と思い、下山している時は「もう二度と山登りなんてするものか」と思っていました。

迷惑をかけ、足を引っ張りまくってしまった仲間の方々には大変申し訳ないのですが、まったくの登山初心者の私は、残念ながら今回の旅行中、登山の楽しさを全くといっていいほど味わうことができませんでした。

澄んだ空のすがすがしさも、空にかかる虹の荘厳さも、凛とした花々の美しさも、山に住む虫や鳥の力強さも、すばらしい仲間のありがたさも、およそ登山に慣れている人なら心から感動できたであろうシーンで、私の心はまったく動きませんでした。超初心者の私にとって、白山で過ごした2日間は本当に悪夢ともいえる2日間だったのです。

ところが、白山での辛い辛い体験談を人に話しているうちに、私の心に不思議な変化が起こってきました。

山にいる間はまったく心にしみてこなかった景色や情景のワンシーンワンシーンが、何故か今になって私の心に色鮮やかによみがえってきたのです。

思い出というのは一般に、時がたつほど色あせると言われていますが、白山の思い出は、なぜか逆なのです。振れば振るほど宝が出てくる打ち出の小槌のように、思い出をかみしめればかみしめるほど、登っていたときには気づけなかった白山の自然の美しさがどんどん心にあふれてくるのです。これはもう本当に不思議としか言いようがない、初めての経験です。

「すっごい大変だったよ。でも、また行きたい。もう一度白山に行きたい。」
タイムマシンに乗って登山中の私に言ったら即刻張り倒されそうな、もしくは、どうかそれだけは考え直してくれと泣きながら懇願されそうなセリフを、最近私は事あるたびにくり返しています。

あんなに辛い目にあったはずなのに、なぜ懲りないのか、自分でもまったく理解不能なのですが、どうやら私はまだとうぶん、白山の魔力から逃れることはできないようです。

でもきっとまた、次回も登山中は、絶えず後悔し続けるんだろうなぁ。