3.過去の没入体験とその効果に関する調査

(1)調査の概要

<調査時期> 2003年10月〜12月

<調査方法> 配票、郵送、電子メールにてアンケートへの回答を収集

<調査協力者> 880名

<有効回答数>(本節における尺度項目に記入漏れや記入ミスのあった回答を除外したもの)
          10歳から72歳までの750名(平均年齢28.9歳)

<回答者の主な属性>
※本来であれば、性別、年代、職業ともバランスよく回答を収集するべきであるが、個人の人脈の限界から大学生の回答が49.6%を占め、ややバランスを欠いている。


<アンケート内容>

 今までで一番印象に残っている、何かに深く没頭した瞬間について思い出してもらい、その活動の内容、経験年数、事前の意欲・事後の意欲・没頭度(各10段階評価)について回答してもらったのち、その瞬間の真っ最中に感じたことについて、以下の項目に5段階(1.あてはまらない、2.どちらかといえばあてはまらない、3.どちらともいえない、4.どちらかといえばあてはまる、5.あてはまる)で評価してもらった。

 @フロー状態尺度 [筆者作成] 9つの下位尺度※各4項目 計36項目
 ※フローの8つの要素のうち、「明確な目標とフィードバック」を「明確な目標」と「明確なフィードバック」の2つに分けた9つの要素。
   下位尺度・・・質問項目がいくつか集まって下位尺度を構成し、下位尺度がいくつか集まって尺度を構成する。


 Aピーク状態尺度 [坂入(1991)の至高体験チェックリストより、体験の最中の感覚を抜粋] 5項目
 
 B没入効果尺度(没入体験がもたらした効果) [筆者作成] 40項目

 統計分析の結果、@については1項目を除いた9つの下位尺度 計35項目、Aについては全5項目、Bについては3つの下位尺度 計36項目が尺度項目として適切と見なされたので、以降の分析はこれらの項目を使用して行った。
 なお、以上の統計処理には、SPSS10.0J for Windows, Amos4.0Jを使用した。
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(2)過去における没入体験の実態

<活動の内容>
順位 活動内容
1 スポーツ 161 21.5
2 受験・資格取得勉強 82 10.9
3 もの・作品づくり(描画、手工芸、文章作成など) 80 10.7
4 楽器演奏 67 8.9
5 仕事・ボランティア 57 7.6
6 部活動(学生/具体的内容の記述なし) 48 6.4
7 アウトドア(山・川・海などでのアクティビティ) 46 6.1
8 読書 36 4.8
9 観賞・鑑賞活動(スポーツ観戦、映画・音楽鑑賞など) 34 4.5
10 ゲーム(TVゲーム、パズルなど) 28 3.7
11 身体表現(ダンス、演劇など) 27 3.6
12 ギャンブル(麻雀、パチンコなど) 15 2.0
13 武道(弓道、剣道など) 14 1.9
14 恋愛 12 1.6
15 4 0.5
16 瞑想 4 0.5
17 学校行事の準備 4 0.5
18 運転 3 0.4
19 出産 3 0.4
20 育児 2 0.3
21 オートバイの修理 2 0.3
22 ディベート 2 0.3
記入なし 19 2.5


<経験年数> 平均 5.41年


<事前の意欲> 平均 7.21 <事後の意欲> 平均 8.04
※没入体験後に意欲が上がった人→ 46%、変わらない人→ 31%、下がった人→ 23%


<没頭度>(1を「ふだん」、10を「あなたが想定する最高の没頭度」として) 平均 8.44
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