大菩薩嶺(だいぼさつれい)


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report:Tomomi Kitajima
photo: Kyoko Inano
【DATA】
登った日  2003/8/10(日)
お天気   台風一過
メンバー  あまりさん、みどりさん、いねこさん、とも
行動時間  8時間30分
フリー素材:伸びるライン画像

■アプローチ 塩山駅

■ルート■ 大菩薩峠登山口バス停―上日川峠―福ちゃん荘―富士見山荘―大菩薩峠
      ―大菩薩嶺―丸川峠―大菩薩峠登山口バス停


■温泉■ 大菩薩の湯


からっぽ夏合宿*夜行バス転じて大菩薩組編

からっぽクラブ初の山小屋泊まりの北アルプス。
金曜に仕事が終わってから夜行バスで行く予定だったのに、台風10号の影響でバスが運休!!
東京に足止め(T_T)
東京に残った組は電話で対策会議。台風が行き過ぎた日曜に、日帰りで山に行くことに決定!
楽しみにしていた北アルプスに行けず、落ち込んでいた私たちもようやく元気を取り戻しました♪
 
行き先は、いねこさんの提案で大菩薩嶺に決定♪
 
塩山 9:25発のバス停で待ち合わせる予定だったのに、8:00 高尾山発のJR中央線の中で大菩薩四人組が出会えました。
今回の大菩薩組メンバーは天利さん、みどりさん、いねこさん、ともの4人です。
台風一過の真っ青な晴天!!真っ白な雲が所々に浮かび、夏らしいジリジリとした日差しを感じながら、今までのからっぽにはなかったお天気にみんな大喜び♪金曜の夜にはあんなに、ガッカリしていたのがウソのよう・・・
列車内は登山者らしい姿の若者から、元気な中高年までかなり賑わっていて、皆雨が上がるのを待って一斉に飛び出してきたように元気!
私たち4人はBOX席に座り、おにぎりやピーナッツなどを食べてすっかり遠足気分。
 
9:25 塩山発大菩薩峠登山口行きのバスに乗車。道の両側には桃やブドウの果実園が並び、路上でも売っている。太陽の光をたっぷりと浴びている果物は本当においしそう(^o^)   帰りにお土産に買うぞぉぉ!バスで進むこと30分。
バスの乗車賃は100円と聞いていたのに、電光掲示板には「10円」とでている。「まさか?!」とは思いつつ、お財布の中を探り10円玉に替えようとしたところで、運転手さんから「乗車賃は100円です!」 って。 やっぱり・・・と乗客は苦笑い。でも安い!!
バス停前のお店でも果物を売っていました。そこでプラムや桃をそれぞれ買い、頂上で食べるために洗って袋へ。楽しみだな♪
 
10:10 登山口バス停スタート。最初はアスファルトの急坂。台風後の澄みきった空気を通ってくる日差しはジリジリと暑く、アスファルトの照り返しとのダブル攻撃。日陰もほとんどなく、かなり体力を消耗。汗が滝のように流れてる。早く登山道に入りたい!!
 
10:35 県道をそれてようやく登山道へ。緑の木々と土で体感温度が一気に下がったのを実感。都会が暑いのは周り中がアスファルトとコンクリートだからなんだなぁ、なんてぼんやり考えながら、緑の空気を胸いっぱいに吸い込み気分良く歩いてました。
先頭を歩く私(トモ)は、なが〜いヘビが慌てて草むらに逃げていくのを見かけて大騒ぎ。
アスファルトに比べると涼しく感じた空気も、歩いていればやっぱり、あっっつい!!
 
10:45 千石茶屋通過。川のごう音としぶきが一瞬涼しさをくれました。
アスファルトの照り返しにかなり体力を奪われてしまっていたため、ここからかなりペースダウン。10分に一度2〜3分の給水休憩をとるペース。一番消耗が激しく、熱中症になりかかっていたと思われる美土里さんの荷物をみんなで少しずつ分けて持ち、ゆっくり進む。
 
登山道に入ってからは傾斜が緩やかになり、両側から背の高い樹木が作る緑のトンネルを歩いているのはとても気持ちいい〜!
高い木々が日差しを遮っているので常に日陰になっているみたい。真っ白な透き通るようなキノコを発見!かさの直径が15cmくらいはあったかな。プルプルしてるカンジ。ほとんど草の類は生えていないので、視界が上下二色に分かれてみえる。茶色と緑。なんとなく知っていいるような、懐かしいような、安心できる風景です。
 
登山道は、前日の台風で大雨の時には川のように流れていたんだろうと思われる道で、道の中央がV字にえぐられている。
ところどこ木の枝が折れていたり、木の幹が折れたり、もっと凄いのは根っこごと倒れていたり・・・台風の影響が伺えます。
自然の力はやっぱり想像以上なんだと実感。
落ちている太い枝や木を避けて通らなければならないものの、道幅は広くかなり整備されて歩きやすい道でした。
 
12:50 上日川峠のロッヂ長兵衛に到着。10分程度休憩。名前が分からない鳥さんのいい声が近くから聞こえているので、姿を見ようと近くの木を目を凝らして探しました。
ここからの道は膝丈ほどの笹が道の両側に生えていて、まるで公園の遊歩道のようです。
すぐそばを県道が走っているので車の音が聞こえてきて、それさえなければ素敵なのに・・・とちょっと悔しい気分。
心配していた美土里さんの体調も復活してきた様子で、みんなほっと一安心。
 
13:20 福ちゃん荘到着。
お楽しみのランチタイム♪いねこさんから味噌汁を、美土里さんからスープパスタを一口ずついただきました。おいしかったです(^o^)/ 汗だくで歩いていたので、塩気が利いた温かいスープがおいしく感じました。
デザートには、バス停前でそれぞれ買ったプラムや桃。家の近所で売っているものよりもサイズがかなり大きかったので(プラムだってげんこつよりも大きい!)、大味なのかなと思いつつ、カプリ!甘酸っぱくて、おいしい!!味が濃い!!ん〜〜ん。満足。(書いている今、思い出すだけで甘酸っぱいツバが・・・)
 
14:00 目指す山頂の方角にはなにやらアヤシゲナ厚い雲がかかっているように見えるけど・・・気合を入れてしゅっぱ〜つ!
富士見山荘には富士山を眺めるための見晴らし台が置いてあるのに、雲がかかっていて富士山は見えない(T_T)
雲はどんどん広がってきてるみたい。
 
通りすがりのオジサマ方に、「どこかに泊まるの?」と尋ねられる。下山する人が多くなってきたこの時間にまだ登ろうとしているからだろう。「日帰りでーす」なんて明るく答えながらも、あまり焦りは感じていなかった。
 
14:50 大菩薩峠に到着。
心配していた雲もあまりなく、とても見晴らしが良い。甲府の街だと思われる下界の大きな街が太陽を反射してキラキラ光っている。でもやっぱり富士山方面はやっぱり雲がかかっていて見えない。うーーん、残念。
あまりさんがきび団子を振舞ってくれて、いねこさんがコーヒーを沸かしてくれたので、優雅なお茶の時間。空気はおいしいし、景色はいいし、素敵なコーヒータイム♪でも、ハエがやたらと多くて、これには参りました。ザックや体、顔などいたるところにとまりにくるんです。虫除けをみんなで振りまいても、ほとんど効きめ無し。
 
雲が厚くなってきたので出発。まだまだ登りの道が見えている。いそがなきゃ!!
峠からは木がなくなり、背の低い高山植物が尾根の両側に広がっていて、眺望がバツグン!カメラマンいねこさんと、完全復活したみどりさんは、色とりどりの高山植物をパシャパシャと激写大会してました(笑)
ポツポツと地面を濡らしていくものがあるけど・・・雨・・・?進行方向の右手、甲府の街側ではないほうからガスが広がってきている。
まさかねぇ。今日は快晴だったのよ〜〜!降らないでね!と祈りつつ進む。
 
16:30 大菩薩嶺(2,056.9m)到着。ここまで来て初めて日本百名山の一つだったことをみんな知りました。わはは。。
山頂付近からまた景色が一転。この頃には雨がすっかり本降りになり始めている。
うっそうとした高い木々の間をガスが覆っている世界は、とても幻想的で墨絵のような世界。
 
レインコートを着ることを拒んでいた4人全員が、ここでカッパの上着を着る。でも悪あがき、下はまだはきたくない。
雨が降り始めてから急に薄暗くなりはじめました。
雨で滑りやすくなった道の下り。みんな苦手意識があるものの、暗くなり始めているので少し早足で下る。
 
17:50 まるわか山荘通過。かなりいいペースで降りているはずなのに、なかなか見えてこない山荘に幻想を見たり・・・
やっぱり標準タイムの1.5倍かかってる。
ここからまだ標準で1時間半の道のりが残ってる。ヘッドライトの使用は免れないのかも(>_<)
 
雨が止んだのでカッパを脱いだけど、道幅が狭く草がせり出しているので、ズボンはびしょ濡れ。
 
下り道、活躍したのがあまりさんの「特製マズ茶」 (あまりさん命名) はとむぎとかウコンとか・・・でしたっけ?いろ〜んなお茶のブレンドですよね。かなり苦いんですけど、それだけに体に良さそう。「効くーー!!」とかいいながら皆飲ませて頂きました。ごちそうさまでした。
 
どんどん暗くなるなか、見えるうちはなるべく肉眼で頑張ろうと、ヘッドライトをつけずに目を凝らしながら歩く。
足元をピョンピョンはねてる生き物を発見。もしやカエル?あまりさんは「わぁーー!!」と大はしゃぎ。捕まえて、ツーショットで「はい、チーズ」。
 
19:20 登山道が終わり、アスファルトの道。そのころにはあたりには日も暮れて、月が上り始めていました。
 
 
<大菩薩の湯>に行き、十四夜の月を眺めながら露天風呂にゆ〜たっりと浸っていると、足の疲れがほぐれていく〜〜。
話題は満月登山について。話は尽きず、いつまでものんびりしていたいところ。
 
タクシーで駅まで。運転手さんが打ち上げ花火が下の方であがっているのを教えてくれました。遠くの花火を見下ろすのは初体験。
駅に到着すると、運転手さんが「お土産」と巨峰を一房くれました。私が代表して持ち帰り、いただきました。酸味が少し強かったけど、甘酸っぱくておいしい種無し巨峰でした。ごちそうさまでした(^-^)
 
21:35 塩山発の中央線に乗り込み、ビールでかんぱ〜い!!
地図を見てコースのおさらいをしながら、冷めやらぬ興奮を共有しながら帰ってきました。
 
振り返ってみると危なっかしい山行きで、反省点も多々ありますが、とにかくとても楽しく、充実した一日でした。

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